穏健右派と強硬右派

先週まで右と言っていた人が今日は左と言っていたり、左右にとどまらずイデオロギースタンスを捉えるのが難しい。

中学生妊娠出産で今話題になっている国民主権党党首もそうだが、反マスク反ワクチンかと思えば右寄りだったりする。右寄りという言葉からは自民党が連想されるが、自民党政権が推奨するマスクワクチンのスタンスとは真逆だ。

国民主権党支持者のツイートを眺めていると「目覚めた」というフレーズが目立つ。どういう意味かというと、今までメディアなどが報道している情報は嘘で、真実に目覚めたということらしい。

メディアは悪い奴らだが、政府はメディアを使って国民を破滅に導いている。もっと悪い奴らだ、という認識らしい。このような思考回路なのでいわゆる陰謀論とも親和性があるわけだ。

さて、冒頭のツイートだが、保守(右派)にも様々あるという。限界というのは限界保守で、保守思想が極まって限界まで達したというもの。ツイート内の表現でいうところの強硬派だ。

限界右派というとトランプ支持でもある。右派なのに外国首脳を支持するとはどういうことか。もともと安倍政権支持であり、親密であったトランプ大統領も推せる。ところが安倍首相が突然辞任したため、残った安倍支持のトランプを更に推すのである。

そのことから、2020年米大統領選のトランプ落選は不正があったなどの話を支持する。

冒頭のツイートに戻る。強硬派の対立派閥として安倍政権支持の穏健派が挙げられている。彼らの主張はどのようなものか。

前提として、強硬派も穏健派も安倍政権成立以前、つまり民主党政権と野党自民党というところから出発している。両派とも反民主党政権では一致していた。これより先、何に対抗するかが違った。

民主党政権、反野党政権を掲げる者たちはここでいう穏健派である。そして強硬派はというと、民主党政権が倒れた後、さらに希望の党や次世代の党といった勢力が倒れ、敵がいなくなって主張を尖鋭化していった者たちだ。

穏健派は尖鋭化しすぎた強硬派が自民党政権の足を引っ張ってしまうことを警戒して叩き始める。こうして対立が鮮明になった。

右派内でも様々であるが、ロシアウクライナ戦争でまた意見が分かれているわけだ。