バンデラ主義

ロシアウクライナ戦争の文脈で、しばしばバンデラ主義という単語を目にする。主にロシア側の主張の中で用いられ、ウクライナナチスと結びつけて侵攻を正当化しようとする。

バンデラとは人名で、ステパーン・バンデラのこと。ウクライナ民族主義者組織で活動した。独ソ戦争では、ウクライナを管轄下においていたソ連に対抗する意味でドイツを支持した。

この出来事を以て、ロシアはナチスを支持する勢力を指してバンデラ主義と呼ぶ。本来はウクライナ民族主義者、国粋主義者を意味する。

ロシアが言うところのバンデラ主義者とはネオナチでウクライナ民族の至上主義者を指すわけで、ロシアに歯向かう抵抗組織というニュアンスだ。国格を蔑む表現でもあり、ウクライナを独立国と見なさない考えから生まれる表現である。

なお、当の彼はウクライナ国家再生宣言をするも、ドイツから認められずに同当局から拘束されてしまう。その結果、ナチスドイツとの協力を拒否するに至っている。