アジアの諸宗教

儒教

東周・春秋時代孔子が開いた。五常の徳性を会得する。

  • 仁:人を思いやること。内面的な心構え。
  • 義:欲に囚われず、為すべきことをする。
  • 礼:仁の外面的行動規範。慣例を遵守し、他人と接する際に守るべきこと。
  • 智:学問に励み、道徳的な判断力を養うこと。
  • 信:約束を守り、誠実であること。

礼では他人との上下関係で守るべきことを教えており、翻って国家や家族の関係性のあり方に及ぶ。

仏教

インドの釈迦が開いた。前世から次の転生まで、生前に良い行いをして功徳を積み、苦の輪廻から解脱しようとする。

  • 慧:釈迦が教える涅槃への道に従う。正しく考え判断すること。離欲する。
  • 戒:嘘をつかず、与えられていない物を取らず、必要不可欠なものだけを摂取する。
  • 定:健全な精神状態を増進させ、自分が今何をしているか意識し、瞑想をする。

ブッダ、ダルマ、サンガの三宝へ帰依し、悟りに至ること。

道教

三国志でおなじみの太平道五斗米道道教の一環。儒教が他人との関係性を説いたように統治者側からの見方である一方、道教はより民衆宗教的な立場から見たものである。

張角は于吉仙人から太平清領書を授けられ、太平道を起こした。病人に符水を飲ませることで治癒した。五斗米道も呪術的な治療を行った。病人に罪を告白させ、天地水の3官に記載した書を捧げた。謝礼として米5斗を納めさせたことからその名がついた。

このように病気を治療したり、長寿や富貴を求めたりする目的が多い。