ポリエチレングリコール

新型コロナワクチンの接種でアナフィラキシー症状を引き起こす事例が報告されており、接種後の15分間は会場で待機して経過観察をすることになっている。

ワクチン接種によるアナフィラキシー症状の原因はポリエチレングリコールだと考えられている。どのような物質か。

エチレングリコールの重合体がポリエチレングリコール(polyethylene glycol, PEG)であり、一般に分子量2万程度のものをいう。エチレングリコールの構造式は以下である。

\rm{HO-CH_{2}-CH_{2}-OH}

エタンにヒドロキシ基が2個くっついた構造で、IUPAC名は ethane-1,2-diol である。これを次のように重合させるとPEGが生成される。

 \rm{n・HOCH_{2}CH_{2}OH → HO[\mathrm {CH_{2}CH_{2}-O}]_{n}H + (n-1)H_{2}O}

PEGは様々な場面で用いられている。下剤や化粧品といったものや、電池の電解質溶媒にも含まれる。

www.cov19-vaccine.mhlw.go.jp

厚生労働省においてもPEGのアレルギー反応を把握しているが、明確な原因やメカニズムは不明だ。