次やる時は経験者

進次郎氏の言葉かどうか不明だが、存外に良い言葉である。

最初の一歩を踏み出すのに大きなエネルギーを費やす。それは上手くいくイメージと同時に、失敗するイメージと対策に思考を要する。先行きの不透明感にこそストレスを覚えるのだ。

ハムレットは妃に対して次のように語りかける。

習慣という怪物は、どのような悪事にもたちまち人を無感覚にさせてしまうが、半面それは天使の役割もする。

心がけのあり方ひとつで善悪どちらの習慣も同様に無感覚にしてしまうという。

終始、良い行いをなさるようお心がけになれば、はじめは慣れぬ借着も、いつかは身についた普段着同様、おいおいお肌に慣れてくるものです。

悪事は”たちまち”身についてしまう一方、善事は"おいおい"である点に違いがある。

今宵一夜をおつつしみなさい。あすの夜はもっと楽になりましょう。その次はさらにたやすく。こうして習いは性となり、人は、知らぬままに、悪徳を手なずけられもしようし、それを追いだしてしまうことも出来る。

ハムレットが慎むよう進言する1回目もある。