親露派と捉えるのはミスリード
安倍元首相、インタビューにて、武力による威圧にウクライナが屈す、あるいは宇を屈させていれば戦争は回避できたと言った直後に、国際秩序を守る話をしている。2014年以降の日本の半原則的な対露・宇政策の原因の一つは改めて首相個人の考え方だったんだなと思わせられる。https://t.co/MolxNwN90G pic.twitter.com/MqjFo2cfHo
— Hirano Takashi / 平野高志 (@hiranotakasi) 2022年5月29日
ミスリードで安倍元首相の意図が曲解されているツイートが話題だったので、改めて翻訳してみた。意図を重視して意訳気味にした。
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TE:あなたはウラジーミル・プーチンと27回ほど会っています。今だったら彼にどのようなアドバイスをしますか。
AS:この期に及んでは多くの選択肢は残っていないと思います。プーチンの性格には色々な側面がありますが、彼は力の信奉者であり、また同時に現実主義者でもあります。彼は理想を追い求めたり、理想のために犠牲を払うようなるタイプの人間ではありません。
侵略が始まる前、ロシア軍が国境に軍を配置している時点であれば(戦争を回避できる)可能性もあったでしょう。例えばゼレンスキーがNATOに加盟しないと約束するだとか、東部2州に高度な自治権を認めたりしていればですね。おそらくアメリカ大統領であれば促すことができたでしょうけれど、私はこれはとても困難なことだと思います。もちろんゼレンスキーも拒否したでしょうね。
しかしながら、我々がここにいる今、事態を前進させる唯一の方法は、ウクライナに連帯を示し、ロシアの侵略に一貫して反対することだと思います。それが第二次世界大戦の終結から培ってきた国際秩序を守ることに繋がります。
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英語の原文を読んで安倍は親露派、と捉える人もいるらしい。おそらくNATO不加盟と東部2州の自治権のくだりを提案していると読み取ったのかもしれない。ミスリードが過ぎる。
戦争を回避する”だけ”を目的とするなら前述の選択肢もあるだろうが、そんなのあり得ないし、ゼレンスキーだって当然拒否するでしょ、と言っている。国際秩序の話に続く流れも違和感は無い。