防衛目標を実現するために

閣議決定された安全保障関連3文書のうちの2つめ、防衛の目標と手段を示す「国家防衛戦略」について。世界情勢の変化を分析し、どのようにすれば日本の領土や国民を守れるかをより具体的に詰めていく。

まずはロシアによるウクライナへの侵攻が大きな変化として挙げられる。武力によって現状を変更しようとする試みを許容しないという安全保障環境の創出が重要だと説いている。

そのために必要なアプローチが大きく3つ挙げられている。ひとつめが日本自身の防衛体制の強化。次に日米同盟の強化による抑止力と対処力の強化。最後に同志国との連携強化だ。

日米同盟の強化や同志国との連携強化はこれまでも取り組んできたことだ。大きく変わったのは防衛体制の強化だろう。敵からのミサイル攻撃に対処する能力を強化すること、無人装備による非対称的な優勢を確保することなどだ。

また自衛隊改革にも言及されており、航空自衛隊は航空宇宙自衛隊に改編されることも検討されている。