男子一生の業とするに足りる

国語の授業で扱った人も多いのではないだろうか。国語がとりわけ苦手だった私でも印象に残っている作品である。

作中ではラムネー氏と戯作者を取り上げて絢爛にして強壮な思索の持主とし、物事に徹しあり方を変えてきた者だという。夏目漱石を引用して、男子一生の業とするに足りると締めくくっている。

新しい技術、新しい考え、そういったものを切り開いた者に贈られる称号は博士やPh.D.と呼ばれる。Doctor of Philosophy つまり新しい哲学を築いた者というわけだ。

博士号を取ることが目標ではない。坂口安吾も言う通り、結果の大小は問題でない。生涯をかけて取り組めることを見つけ、そしてこれに徹すること。

何も残せないで生涯を終える者が殆どである中、私が開発したと言えることの素晴らしさ。