求められているのはネオ自民

第26回参議院議員通常選挙の公示を明日に控え、7月10日の投開票日までの選挙戦に入る。現在のところ現与党の優勢が伝わってきている。

さて、日本の国会は長く自民党を中心とする現与党が大勢を占めてきた。民主党が下野し、安倍政権が発足してからは国政選挙で6連勝、岸田政権まで計7連勝となっている。

野党(本稿では主に立憲民主党)がどうして勝てないのか。7連敗していて学べていないことは何なのか。テレ東BIZのタブーなき一問一答でヒントがあると考えた。

自民党は1955年の結党より、自主憲法制定を党是として活動してきた。一方で経済も重視し、以降も現在に至るまで環境や労働など、いわゆる左派が重視する政策を積極的に取り込んできた。

つまり保守右派でありながら左派でもあり、上手く取りまとめて政権運営しているから広く支持されているわけだ。

したがって立憲民主党は、支持を集めるにあたって自民党の逆を行くのは得策ではない。右派政策を否定したところで左派政策でも太刀打ちできないからだ。対決や対案といった路線も得策ではない。

例えば岸田政権はロシアによるウクライナ侵略でウクライナ側(武力による現状変更に立ち向かう側)を支持しているが、安易にその逆でロシアの支持を表明したところで議席は増えるどころか全て失うだろう。

日本があらゆる分野で採るべき方向性は概ね決まっている。であれば誰が一番上手くやれるか、というのが全ての選挙において問われていることなのである。

自民党に反対したところでアンチ自民票は取れないことを学ばなくてはならない。自民党以上に自民党にならなくてはならないのだ。